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執筆者の写真はまちゃん監督

サッカーにおけるフラクタルについて

更新日:2020年9月9日

こんにちは。 ランゲ浦池監督の濵田祐太郎です。

プレーヤーの質だけに頼らず、頭を使えるチームにしようとして、まず僕がサッカーについてスペシャリストになろうとと勉強しています。

 さて、林舞輝さんの『「サッカー」とは何か』を読み終えました。今後、何回かこの本を読んで考えたことをnoteにまとめてみようかなと思います。

 今回はカオス&フラクタルの法則からフラクタルについて考えたことを書きます。まず、フラクタルとは、この本によると、ある図形の部分が全体の自己相似になっているものです。サッカーで例えると、サッカーは11vs11のスポーツだけど、その局面である1vs1や5vs5もサッカーであるということです。それらは味方や相手、ボールなど11vs11のサッカーと同じ要素に構成されているのでフラクタルであることが言えます。

 中学、高校では与えられたメニューをにこなして、それなりに成長できていたから思考が止まっていました。今考えると、練習のための練習をしていたこともあるかなとか思います。まあ、練習で自分の能力が判断されることがあるから仕方ないとは思います。

 しかし、こうしてチームを率いることができるようになり、そのためにサッカーについて学んだり考えたりするうちに、1vs1とか5vs5とかの局面を切り取った練習って慎重にプレーヤーに伝えないとただの作業、ただのボール蹴りになってしまうと思うようになりました。

 試合の中の1vs1に見える状況は1vs1ではないと考えます。なぜなら、ピッチ上には残りの20人がボールに関わる可能性を持っているからです。ディフェンダーが1vs1でぶち抜かれるという1vs1で完結してそうな場面でも、ディフェンダーはパスを出されることを頭の隅に置いたまま対峙しています。だからこそフェイントに引っかかったり、反応が遅れたりして抜かれたということが言えます。

 このディフェンダーの思考回路は「本当」の1vs1では起こりません。パスが出されないからです。こうなるとディフェンダーの対応の仕方も変わってきます。ボールホルダーにのみ集中できるため攻撃側のフェイントには引っかかりにくくなるでしょう。

 3vs3や5vs5など11vs11以外の練習ではこのようなことが起こります。だからこれを理解した上でプレーヤーに教えないといけないし、それが難しいならプレーヤーが考えなくても11vs11に近いメニューを組むべきです。ちなみに、僕はそのようなメニューの一つとしてゴールが三つある1vs1をやってみました。

 こうやって考えていくと、自分のプレーって周りのおかげだなっていう考えに至ります。ってことでこれから自分がいいプレーできたらチームメートにスーパー感謝をしよう。



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