こんにちは。
前回の記事からあまり時間をおかずに書くことができました。夏休みで書く時間があるのでたくさん書いてしまおうと思います。
さて、今回は攻撃、攻撃から守備への切り替わり(ネガティブトランジション)、守備、守備から攻撃への切り替わり(ポジティブトランジション)、の4局面についてです。
林舞輝さんの『「サッカー」とは何か』と山口遼さんの『「戦術脳」を鍛える最先端トレーニングの教科書』にその4局面にそって主原則、準原則を決め、それをトレーニングで落とし込む必要があると書いてありました。 しかし、僕はこの4局面をそのまま受け入れることはできませんでした。最終的には4局面を使用するべきだという考えに至りましたが、その考えになる前のプロセスを書いていこうと思います。 僕はサッカーは2つの局面しかないと思っています。攻撃の局面と守備の局面の2つです。なぜなら、ボールを持っているか持っていないかは明確にわかるからです。
複雑な行動や思考を続けなければならない選手にとって、その前提となる知識は明確でわかりやすくより少なくなければなりません。僕は、「トランジションの局面がいつ終わるのか」が明確ではないという点が4局面を使用するときの難点だと思います。始まる瞬間は明確です。ボールを奪った瞬間、または、奪われた瞬間は全員がすぐにわかることだからです。
しかし終わる時はいつでしょうか。それは時と場合によります。味方と相手の体力、双方の陣形、ピッチコンディションなど色々な要因が絡んで終わる瞬間が決まります。よって試合前からトランジションの局面の方針をガチガチに決めてしまうことはできません。効果的でないケースでも使い続けなければならなくなるからです。
このように終わりが明確でなければトランジションを局面として定めることはできません。だから4局面をそのまま受け入れることはできなかったのです。
しかしトランジションの局面は非常にカオスな状態です。最近は攻撃の陣形と守備の陣形を使い分けているチームがほとんどです。僕もそのようにチームを作るつもりです。つまりトランジションではスムーズにそれらの陣形を遷移させなければならないのです。また、個人レベルでも頭の切り替えをしなければなりません。よって、トランジションの部分はこのようなカオスをなるべく秩序立てて素早く次のプレーに移行させるために使われるべきだと考えました。
今までのことを全て考慮した結果、僕はプレーヤーが明確に理解できるようにトランジションは奪った瞬間、または、奪われた瞬間のことだと解釈しました。その瞬間のチームの決め事をいくつか練習することでカオスな状態でも頭を使わずにその局面を優位な状況に持っていけると思います。
その局面の終了の合図は攻撃の局面と守備の局面の原則です。トランジション特有の原則を覚えさせるよりも攻撃の局面と守備の局面の原則を適応させることの方が覚える量が少なくサッカー中でも自然にできるようになるでしょう。
情報を与えすぎることは選手たちの混乱を招きます。監督がアイデアを持っていることは最低条件です。それを選手たちがわかりやすいように噛み砕いて練習メニューに投影することが1番大切な仕事だと思います。
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